喫茶若くさ
- 2012.12.04 Tuesday
- 15:38
大きな松林が近くにあり、近隣の家からも歴史を感じられる。
お店に入ると蝶ネクタイをしたマスターが一人。
営業時間は14時までなので、営業時間中はずっとモーニングをつけているそうだ。私は朝からぜんざいを注文したのだが、
それにもモーニングがつくという・・・ちょっと食べる自信がなかったのでお断りすると、
玉子はもらってもらわないと困るとおっしゃる(笑)。それで玉子はいただくことにした。
手入れのされた庭に自然に目がいく。
以前は奥様のお庭で、庭師さんに手入れを頼んでいたけれど、その庭師さんが遠くへ行ってしまわれたので、
今はマスターが手入れをなさっているそうだ。
「若くさ」という名前は、奥様が奈良県出身で、故郷の「若草山」からとって名付けた。
マスターは以前小学校の先生をしていたが、定年し、これからは奥様と一緒に旅行でも行きたいなあと思っていた矢先に
奥様が亡くなり、奥様が13年営んできた喫茶店を引き継いだ。引き継いでから今年で18年。
「素敵な仕事を残してくれたなあと感謝している」としみじみとおっしゃった。
最初は「ありがとうございます」と言われる仕事をしていたので、「ありがとうございます」がなかなか言えなくて、
かつての生徒が「僕が今日から先生の先生だ」と毎日通って、接客を指導してくれた。
最初の3年は何をどうしたらいいのか全くわからなかったけど、奥さんが営んでいた頃のお客さんも、
「奥さんはこうしていたよ」とやり方を教えてくれたそうだ。
やわらかくておいしいパンは春日井市の「本間パン」。このあたりの喫茶店はみんな「本間パン」を使用しているそう。
やわらかくて美味しいからマスターもお気に入りと教えてくださった。ぜんざいもおいしくて、マスターも明るくて
思いがけず、清々しくもあたたかい若草色の朝時間を過ごすことができ、私も主人も幸せな気持ちでお店を出た。
主人は、私が喫茶店めぐりが辞められない理由の一つがわかった気がする・・と言ってマスターのお話に感動していた。
レモン糖度 84
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