「オリーブ少女と呼ばれて展」へ行こう!のつづき・・
大阪の十三駅周辺に行ってみたい喫茶店がいくつかあるけれど、それらはあいにくの日曜日休み。
それでも、manonさんのある西宮北口駅からすぐだし、十三駅を散策して帰ろうと思い、一人散策してきました。
事前に調べた(+調べていただいた)日曜休みの「
喫茶なにわ」「
喫茶淀」「外國船」の外観だけでも写真に・・・と
歩き回ったのですが、「外國船」は見つけられず、かわりに「
ブラジル」と出合いました。
その後は、本能の赴くままに歩いたのですが、普段だったらそれほど惹かれない、わりとあっさりとした外観の喫茶店が
目に留まり、営業している喫茶店にはとにかく入ろう、と思い立ち入ってみたのが運のツキ!
とってもとっても好きな喫茶店だったのです。ああ、この喫茶店に出合うために、今日は他の喫茶店が
お休みだったのかもしれない・・十三以外にも気になる喫茶店があったけれど、時間的に無理で断念していたので、
ほんとうにこの喫茶店に出合うためにすべては仕組まれていたのではないか?と思わずにはいられませんでした。
入店してすぐに目に飛び込んできたのは、私の好きな喫茶店の条件のひとつ、床が絨毯張り、ということ。
そして、カウンターの上に並べられたクラシックのレコードたち。マスターに「名曲喫茶ですか?」とうかがうと、
「バロック音楽が好きでバロック音楽と時々室内音楽を流しています」とのこと。
何を隠そう、私はバロック音楽が大好きで、一番好きな作曲家はバッハ。バロックといえばの楽器“リュート”を
音色に惹かれて習っていたほど。好きな音楽と美味しい珈琲が楽しめて、そしてこの内装・・・
私は興奮して呼吸が少し早くなってしまいました(笑)。
写真を撮ってもいいですかと伺うと、お客さんを外してくれればとおっしゃり、一人だけいらっしゃったお客様は、
写真撮るなら僕どきましょうか?と言ってくださった、もちろんそれはお礼を言ってそのままでいていただいて、
夢中でシャッターを切りました。
左奥にはチェンバロ!壁にも「第三の男」などでおなじみの楽器というツィターが飾られています。
昔は時々演奏会なども開かれたそうです。素敵!
1000年前!の楽譜だそう。
創業当時のマッチと現行マッチ、そして、お店の紹介が書かれたカードをくださいました。あまりに興奮して
店内をきょろきょろとしていて、いただいたカードを読んだのは、珈琲が運ばれてきて一息ついてからでした。
それが珈琲館「もみの木」の大きなカウンターとして、いまも年輪を刻んでいます。静かに流れるバロック音楽。
香り高い珈琲。そして、とっておきのくつろぎのひととき・・・。ここは、音楽と珈琲と自由な時間を愛する人たちが
集う憩いの空間、「もみの木」です。」と書かれてありました。
えっ、あの立派なカウンターは大阪万博で使われた木なの?!
内装、そしてバロック音楽、というだけでもうここは大好きだ!と思っていたところへ、あこがれの大阪万博で
活躍していた素材の一部に会える喫茶店なのね?!とその魅力の多さにすっかり参ってしまいました。
気になるのは、なぜ、このもみの木がこちらにあるのか?ということ。
マスターはかつてテーラーを営んでいたそうでとっても繁盛をしていらしたそう。テーラーはとても忙しく、
大好きな音楽を聴く時間もなかったとか。それで、好きな音楽を聴いて美味しい珈琲を飲みたい&飲んでもらいたい
という思いから、夢であった喫茶店を36歳のときに始めたのだそうです。
そしてテーラーのお客様に、このもみの木を手に入れることのできる方がいらっしゃって、縁があって
今はカウンターになっているそうなのです!
マスターとすっかりお話が盛り上がり、そろそろ帰ろうかな?と思った時に、遠くから来てくださったから、と
マスターご自慢の珈琲ゼリィをご馳走してくださいました。それが、とっても美味しくて。珈琲も美味しいし、
近くにあったら通いたい。そんな素敵な喫茶店でした。大阪の方ではとても有名な喫茶店のようですが、
私は何の前情報もなく出合ったので、感動もひとしお。まだまだこんな素敵な喫茶店がこの世には潜んでいて、
生きていて、外に出かければ、出合えるかもしれない、そう思うと、やっぱり体が許す限り、外へでかけよう!と
元気が湧いて来ました。大げさかもしれないけれど、私にとって喫茶店は生きる活力なんだわ!と改めて確信しました。
夢を叶えた人は、他人の夢を応援できる、そう感じた時間でもありました。
レモン糖度 96
大阪市淀川区十三東3丁目21−11
06−6301−4568
お昼過ぎ〜18時30分 月・火休(旅行に出かけるときは長期休)
一人暮らしの部屋には、バロック音楽がとっても良く似合った。実家に帰って来てからというもの、
リュートを弾くこともなければ、いくつか持っているバロック音楽のCDも全然聴いていなかった。
なんだか、一人だけのゆっくりとした時間を持つことが困難だったから。久しぶりに、好きな世界観に触れて、
一人バロック音楽に耳を傾けてみた。テレマンのオーボエを聴いてすごく癒されたのである。
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